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健康診断の結果「異常なし」とわかると元気が出てきたり、逆に「問題アリ」とされると、必要以上にナーバスになってしまうのが人間というものでしょう。「病院に行くと、病気になってしまう」という皮肉も、あながち嘘とはいえない部分もあるのです。
こうした現象は、もちろん医療現場の外でも非常によく見られる現象で、特にラベリング効果と呼ばれます。ラベリング効果を広い意味で定義すれば、「ある事象に特別な言葉や名称(ラベル)を付けることで、その事象に関する印象に影響を及ぼすこと」という感じでしょうか。 「レッテルを貼る」という表現にはもちろん、「言霊」とか「名は体を表す」なんていう表現にもラベリング効果の存在が強く感じられます。このラベリング効果は、経営学という文脈では大きく3つの応用分野が考えられます。製品ブランドの管理、人事管理と企業のアイデンティティー管理です。 1.製品ブランドの管理とラベリング効果 製品名そのものが非常に重要であることは当然として、そうした製品の中身を伝える宣伝(キャッチ・コピー)がブランドの管理においては非常に重要になります。同じ製品でも、その製品の説明のしかたによって実際に売り上げが変わるという経験をしたことのある人も多いでしょう。 ネガティブなところでは、輸入物を国産と偽るような産地の偽装なんていうのも、当然ラベリング効果による恩恵を狙ってのことです。学歴が一般にブランドという文脈で理解されることが多い背景にも、学歴ブランドのラベリング効果があると考えられます。 僕の大好きな映画『紅の豚 2.人事管理とラベリング効果 「地位が人を育てる」と言いますね。これは、その地位になれば、それ相応の経験が積めるからという面もありますが、それだけではなくて、そうした地位を表す「肩書き」がラベリング効果を発揮するという側面も認めないとなりません。 肩書き名称の管理というのが、人事にとって非常に重要なものであるというのは「肩書きなんて、意味がない」という一般ウケのする台詞が世間にあふれているせいか、意外なほどに忘れられているように思います。 また正式な肩書きでなくとも、自らの部下に望む働きを示すような非公式な肩書き(例えば、~スペシャリスト)を与えることにも、良いラベリング効果が期待できると思われます。 3.企業のアイデンティティー管理とラベリング効果 「取り扱い製品の情報を、会社名に含めるべきではない」と言われることがあります。そのほうが顧客には解りやすいというメリットもあるのですが、製品に関することを会社名にしてしまうと、会社としてそれ以外の製品を扱うのが心理的にも難しくなるという「負のラベリング効果」が無視できないからです(注1)。社名変更がなされる背景を注意深く見ていると、多くのケースが、この負のラベリング効果を改善しようとしていることが伺えます。 昨日、松下電器産業がパナソニックに社名を改名するという発表がありましたが、ライバルであるソニーが(旧)東京通信工業から名称を変更したのが1958年だったことを考えても、これはむしろ遅すぎたぐらいでしょう。この社名変更によって、松下はブランドの混乱に終止符を打てるばかりでなく、何よりもあの偉大な創業者の縛りを超えて「電器産業」以外の分野にも自由に羽を伸ばせるようになったわけですから。この社名変更とブランド統一にかかる費用は300億円とのことですが、その価値は十分にある英断だと思います。個人的には、「大きくとも変われる企業だ」というかなりポジティブな印象を受けました。戦略的には、『巨象も踊る もちろん社名意外にも、企業理念やCMのメッセージ(この点に関しては「コカコーラ vs. ペプシ」をどうぞ)などが、企業のアイデンティティーを形成するために重要なラベリング効果を発揮するというのは明らかでしょう。 まとめ 日本の昔話に『大工と鬼六』という話があります。大工が鬼の名前を言い当てると、鬼は力を失い退散するという話です。この話は、「適切なラベルを与えることで、弱いものでも、恐ろしく強いものをコントロールできる」と読むことが出来ます。しかしこれを鬼の立場で読むならば、「何らかのレッテルを貼られるということは、それによって本来の力が封印されてしまう」ということでもあるのです。 ラベリング効果というのは、自分がそれをコントロールしている限りは「目的を達成するためのツール」なのですが、ひとたび自分がその影響下に入ってしまうと、力を弱められたり、合理的な判断が妨げられてしまうことも多いという諸刃の剣です。危険性を理解しつつ、上手に付き合いたいものです。 (おしまい) (注1)もちろん、担当製品ごとに別会社として、会社名と製品名を一致させるという戦略も考えられます。こうすることで「解りやすさ」を得ることはできますが、その代わりに、グループ全体でのブランド力などは失われるでしょう。また、法律事務所や会計事務所、病院や学校法人などのように、専門性が向こう100年ぐらいは変化しないと思われる場合は、むしろ製品名が会社名に反映されているほうが良いのかもしれません。 ![]() 「マーケティング手法、FUDの存在を知る」 2007-12-12 「ハロー効果 (halo effect)」 2007-08-30 「コカコーラ vs. ペプシ」 2005-04-15 ![]()
by NED-WLT
| 2008-01-11 02:08
| ちょっぴり経営学
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