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助動詞(注1)のshallは、日常会話では「Shall we dance?(=踊りませんか?)」や「Shall we go?(=行きましょうか?)」というように相手への提案を表すことが多いものです。ところがこの助動詞shallは、契約文書や法律文書などの中では、ほぼmustと同じ意味の義務や約束を表す言葉として頻出します。この点、日常会話とはニュアンスが大分異なるので、注意が必要です。
例えばモーセの十戒というのも契約ですから、これを英語で表すようなときは「You shall not murder.(=汝、殺すなかれ)」という具合にshallの表現が使われます。また『ロード・オブ・ザ・リング』で、ガンダルフがバルログを前にして戦うときにも「おまえは、ここを通れない」という強い否定の意味で「you shall not pass !!!」という台詞が出てきます。このときのshallは当然、提案などという弱いものではありません。shallを使用することで、この台詞の前に続く呪文の延長として、口語的な一般表現ではなくて、どこか契約的な表現、法律家が使うような近寄りがたい知的な表現を使っているのだと思われます。 I am a servant of the Secret Fire, wielder of the flame of Arnor.同じく助動詞のmayは、日常会話の平叙文では「He may be right.(=彼はおそらく正しい)」という形で推量を表すことが多いものです。このmayが疑問文で用いられると「May I have your attention please?(=ちょっと注目していただけますか?)」のように許可を求める意味で使われるのが普通です。 ところがこの助動詞mayが契約文書や法律文書で用いられるときは、平叙文であっても、推量ではなくて、ほぼcanと同じ意味の許可を表す言葉として使われることが殆どです。これも知識が無いと、契約や法律を誤読してしまいますので注意です。「The board of directors may be altered by a vote of the shareholders.(=役員会のメンバーは、株主の投票によって変えることが出来る)」といった具合です。 このような、法曹の門外漢にはちょっと理解しにくい契約や法律に独特な英語表現の仕方というのは、英語では特に「legalese(=法律用語)」と呼ばれ、普通は嫌われます(笑)。 (おしまい) (注1)助動詞とは動詞の意味を助ける働きをする品詞です。本動詞に可能、必然、義務などの意味を付け加えたりします。助動詞の後に続く動詞は原形となります。 ![]() 「英会話の勉強法(案)」 2007-01-25
by NED-WLT
| 2007-09-08 03:14
| ビジネス英語カユイ所
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