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ベンチャーの成功に欠かせないのは優れた事業のアイディアだという神話があります。確かに新しい事業を進めて行く上では、多くのアイディアが必要となるのは間違いありません。しかしベンチャー事業のアイディアというのは、例えばベンチャー・キャピタルの人々のように日々投資先を精査しているプロなどからすれば、相当優れたものでも選びきれないほど存在します。有名なアントレプレナーの教科書(注)では、優れたアイディア100件のうち実際に投資を受けられるのはわずかに1~3件であると述べられています。
世間に溢れるベンチャーの成功話では、ちょっとしたアイディアが大きな成功を生んだかのような表現が用いられることが多くあります。これがアイディアこそがベンチャー成功の鍵であるという誤解が蔓延することになった原因だと思います。しかし起業家や投資家にとって事業のアイディアなどというのは小さな「道具」に過ぎないものです。 アイディアが重要ではないと言うのではありません。ただ、事業における初めのアイディアというのは、それに続く製品やサービスの開発、マーケティング活動と販売、売買契約の精緻化やリスク管理などと比較して、いつも過大評価されがちな危険な「道具」だということは強調してもしきれないほどです。さらに一度あるアイディアが事業化されると、企業内では「俺たちのアイディアだ」という具合に、そのアイディアに対して強烈な所有者意識が生まれてしまったりもします。 しかし激しい市場の変化に合わせて事業を変えて行くことが求められているようなビジネスの世界にあって、こうしたつまらないアイディアの所有者意識に経営判断が縛られることは、それだけで殆どそのベンチャーの失敗を意味していると思います。 ベンチャーの成功を左右するのはアイディアの優劣ではなくて経営者の優劣です。 この点を明確にするために良く使われる表現に「AランクのアイディアとBランクの経営者」の組み合わせは成功しないが、「BランクのアイディアとAランクの経営者」の組み合わせであれば十分可能性があるというものがあります。 もちろん経営者を支える人材の優劣が重要であることも論を待ちません。ベンチャー経営者にとって「誰をバスに乗せるのか」は企業の行く末を決定付ける死活問題です。とはいえ経営者がダメであれば、そのバスに誰が乗ってもダメであることも悲しいですが事実でしょう。 さて、ネットライフ企画株式会社は、おそらく今日本で最も注目されているベンチャー企業の1社だと思います。ま、事業のアイディアは要するに「生命保険をネットで~」という、大変失礼ですが誰でも思いつくようなBランクのアイディアではないかと思います。しかしそんなアイディアを具現化しようとする設立間もない会社に、早速19億円もの資金が集まったようです。ちなみにネットライフ企画、サービスがまだ開始されていないばかりか、国からも保険業務に関する免許すら出ていないんだそうです。 そんな会社に集まった巨額なお金というのは、紛れも無くAランクの経営者の胆力と能力が集めてきたお金であって、事業のアイディアに自然と集まったお金ではないという部分が理解できないと、このベンチャーの本当の凄さが見えなくなるかもしれません。 ですから「何故、生保ビジネスなのか?」というアイディアの起源を問うような質問はこのベンチャーを評価するのに的を得ていないものだと思います。そもそもベンチャーにおいては「誰が、どのようにビジネスを育てるのか」がダイナミックな本質なのであって、ネットライフ企画はその創業の様子を岩瀬さんのブログでリアルタイムで覗き見することが出来る非常に稀有なケースです。 最後にもう1点。ベンチャーがある程度の成功を収めるまでにかかる時間というのは世間の常識では2~3年という感じですが、先のアントレプレナーの基本書ではこれを「普通7~8年」としています。ネットライフ企画という企業は、経営者の顔ぶれと資金を集めてきた能力からして成功する可能性が相当高いと思いますが、数年後にはもしかしたら生保業をやっていないかもしれません。事業の成功が当初予定していなかったビジネスから得られるなんてことは非常に良くあることだからです。しつこいですが、肝は経営者です。 本稿を増資のお祝いに代えさせて頂きます。岩瀬さん、影ながら応援しています。 (おしまい) (注)ここで参照しているのは『ベンチャー創造の理論と戦略―起業機会探索から資金調達までの実践的方法論 ![]() ![]() 「経営者への階段-2」 2006-05-10
by NED-WLT
| 2007-06-05 01:10
| ちょっぴり経営学
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