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ファイナンスでは最重要の概念とされる、お金の時間的価値。ファイナンスの世界ではバイブルと呼ばれるような教科書も、この時間的価値の説明から始まります。本質は単純です。同じお金でも、今日のお金のほうが、明日のお金よりも価値があるということです。この理由としては、大きく3つのポイントがあります。
第1の理由:インフレーション 基本的に世界の経済はインフレして行きます。以前は100円で買えた缶ジュースも110円になり、そして120円になりました。いずれは150円、200円となって行くでしょう。今は100円で買えるものも、将来は200円出さないと買えないならば、将来の100円は今の半分の価値しかないことになります。 第2の理由:将来の不確実性(リスク) 明日もらえるお金に関する約束は、企業や金融機関の破綻によって不履行になるかもしれません。お金をもらえるという契約書を無くしてしまうなんてこともあるかもしれません。意外と忘れられがちなのは、お金を受け取るはずの自分がお金をもらう前に死んでしまう(企業であれば倒産してしまう)かもしれないという点です。 第3の理由:機会費用 今持っているお金は、様々な投資案件に投資することが可能です。単純なところでは、大手銀行の定期預金にでも入れておけばお金は増えます。同じお金でも今ではなく将来受け取ることにするということは、こうした数々の投資機会をあきらめるということであり、そこには無視できない機会費用が発生します。機会費用の詳細は、エントリ「機会費用 (Opportunity Cost)」をどうぞ。 誰がが僕に10,000円くれるとします。この10,000円は、今日もらっても良いし、1年後にもらっても良いとすれば、僕は上記3点の理由から迷わずに今日もらうことを選択します。もちろん、これは自らの利益を優先する場合の話で、以下の話もそれを前提としています。 では誰かが僕に、今10,000円を受け取るか、それとも3年後(利率3%)に10,950円受け取るか、どちらかを選べと持ちかけてきた場合はどうしましょうか?この問に答えるためには、ちょっとだけ計算が必要です。今回はこの計算方法とその背景について簡単に考えてみます。 今現在のお金の価値のことを特に「現在価値(Present Value = PV)」と呼び、将来の価値のことを「将来価値(Future Value = FV)」と呼びます。この関係は上記3つの理由を考慮した金利(Interest = I)を用いて、 ところで何らかの投資判断をするのは、通常は今現在という時間です。歴史などを扱ったテレビ番組などで頻繁に耳にするのも「現在の価値に換算すると~」という表現であることからも、どうやら我々は現在価値で比較検討する方法を好んでいることが解ります。ですから先の式は将来価値(FV)に関してではなくて、現在価値(PV)を前面に出して、 では誰かが僕に、今10,000円を受け取るか、それとも3年後(利率3%)に10,950円受け取るか、どちらかを選べと持ちかけてきた場合は、どうしましょうか?3年後の10,950円は今現在のいくらに相当するかを計算すれば良いのです。 最後により現実的な例を1つ考えてみましょう。3,000万円の現金で購入した家が20年後に4,000万円で売れるという案件は、仮にリスクのほとんどない銀行の定期預金の利率を3%とすれば、良い投資であると言えるのでしょうか。まず20年後の4,000万円の現在価値は、 実際にこのようなお金の現在価値を考えるときは、割引率(r)の設定にとても悩みます。正しく割引率の設定を行うためには、定期預金の金利(注3)以外にも先の3つの理由にみたように、物価の上昇(インフレ)や各種リスクなどを考慮する必要があるばかりか、そうした利率そのものが現実には時間とともに変化するからです。余談ですが、リアルの実務で適用される割引率は、結構いい加減に決められていると個人的には感じています。 お金の価値は時間によって変化し、異なる時間に発生するお金を比較するためには、それらの時間を同じ時間(通常は現在)に合わせる必要があるという基本を理解することは、ファイナンスに普段は直接関わることのない人にとっても非常に大切なことだと思います。よく、将来もらえる年金額が話題にのぼることがありますね。それは大概、現在価値に換算されてはいない、厳しく言えばマヤカシの数字であることを強調しつつこのエントリを終わります。 (おしまい) (注1)例えば、10,000円(元本)を3%の利率で運用する場合、1年後には10,300円になります。1年間で300円増えました。これが2年後には、10,000円の3%ではなくて10,300円の3%ということになり10,609円になります。2年目は300円ではなく309円増えました。このようにして、利率が掛けられる対象となる元本が金利によって増えて行く計算方法を特に複利計算と呼びます。これに対して、利率が元本にしか掛からない計算は単利計算と呼ばれますが、単利計算はあまり一般的ではないように思われます。 (注2)住宅ローンを組んでいる場合は、話がより複雑化します。住宅ローンシミュレーションで計算してみると、3000万円を固定金利4%、20年で返済した場合の出費合計は、4,300万円を超えます。これは現在価値が考慮されていない計算ですが、リアルには4,300万円を支払って購入した家が4,000万円で売れたという図式で、直観だけに頼っても損は明確になりそうです。 (注3)実務では、リスクの無い金融商品の利回り(リスクフリー・レート)として銀行の定期預金金利ではなく、国債の利回りが参照されることが多いです。 追伸:明日、明後日は僕のベンチャー企業から、ちょっとしたプレスリリースが出される予定です。そのための最終調整で、今晩はなかなか眠れそうもありません・・・。このプレスリリースに関して、たった今(オランダ時間の23:20)からSkypeでパートナーとの会議が始まるところです。 関連記事 「機会費用 (Opportunity Cost)」 2006-05-27 「ネット系ベンチャーのバリュエーション戦略」 2007-01-03 「経理部と財務部」 2005-07-06
by NED-WLT
| 2007-04-25 03:42
| ちょっぴり経営学
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