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主にカトリック勢力が強いヨーロッパの地域や南米では、今週末の土曜日からカーニバルが始まります。ブラジル・リオのカーニバルは特に有名ですね。そんなカーニバル(謝肉祭)は、本当はイースター(復活祭)と一体となっているお祭りで、今でこそカトリック教徒のお祭りとされていますが、そのルーツはヨーロッパの起源にまで遡れるほど、文化的な権威のあるものです。今回はカーニバルとイースターを巡る、僕の考古学的な妄想をアップしてみます。
*** イースターは、時にキリスト教最古の儀式とも言われ、現在ではカトリック教徒がイエス復活を祝うお祭りとして広く知られています。しかし、卵やウサギ(多産の象徴)がイースターのシンボルになっていたり、お祭りの日が春分と満月によって日程が決まるという性格(春分後の、最初の満月後の日曜日がイースターの日)からも容易に想像できる通り、ルーツは明らかにキリスト教以前の古い時代にあります。 イースター(日曜日)は、本来は暗く厳しい冬が終わり、生命がさわやかに芽吹く春を祝ったお祭りであったとも考えられています。このイースターという名前も、春の女神を現すEostreに由来しているという説があります。一神教であるキリスト教が、意図せずにとはいえ、春の女神の登場をお祝いするというのも変な感じです(笑)。 このイースターの前の46日間(日曜日をカウントしない40日間という言い方もある)のことを特に「四旬節」と呼び、古来はタマゴや肉を食べることを禁じていたようです。そしてイースターより46日前に当たる水曜日が、こうした肉食を断つ最初の日であり、特に「灰の水曜日」と呼ばれます。カトリックでは、これをイエスが聖地エルサレムに入城するまでの40日間に及ぶ断食と結び付けていますが、これも本来はキリスト教よりもずっと古いものでしょう。ちなみに、この「灰の水曜日」の一日前を、特にイギリスでは「懺悔の火曜日」と言い、何故かパンケーキを食べる日となっています。 少なくとも現在のオランダ南部では、46日間も肉食を止めるということは無く、「灰の水曜日」と「グッド・フライデー」として知られるイースター直前の金曜日の2日間だけ、肉食を控える人が多いようです。ところで、カトリックでは、イエスが十字架に架けられ処刑された日として知られる「グッド・フライデー(金曜日)」と、イエスが復活する「イースター・マンデー(月曜日)」は特別大切な日です。 そもそも、イースターの日曜日は満月のタイミングによって毎年日付が変わるのですから「その直前の金曜日」という、毎年変わる日付がイエスの命日にあたるはずもなく、これも明らかにキリスト教による後付だと考えられます。そして、この「グッド・フライデー」は語源がはっきりしません。グッドなのは、この日からイエスによって万人に救いが与えられたからと一部のキリスト教徒は言いますが、イエスの死を表現するにはいかにも苦しい。グッドではなくて神を意味するゴッドではなかったかという意見のほうが受け入れ易いです。 ところで、スウェーデンでは同じ金曜日のことを長く悲しい日というニュアンスで「ロング・フライデー」と呼びます。長く悲しい日、神の金曜日・・・。さらにスウェーデンでは、「ロング・フライデー」の前日の木曜日を「ピンクの木曜日」と呼び、複数の魔女たちが、誰も知らない高原に集う日として知られています。現代では、このピンクはイエスの血、すなわちワインを表しているということになっているようですが、実はスウェーデンの古語では、このピンクは色を表す言葉ではなく「掃除をする」という意味の言葉だったそうです。そしてスウェーデンでは、「掃除」という言葉には、日本語のお清めと似た意味があるのだそうです(僕の同僚のスウェーデン人による)。高原におけるお清め、そして魔女たち・・・。 キリスト教世界において「魔女たち」と呼ばれるもの、それは異教徒の神々に他なりません。ご存知の方も多いと思われますが、キリスト教においては、悪魔や魔女というのはキリスト教布教の過程で邪魔になっていた異教徒の神々のことを示していることが多いのです。スウェーデンを含め、北欧には今でも日本の神道のように、最高神オーディン(戦争と死の神で、知識を最高の価値としている)をトップとしたアニミズム的な信仰が残っています。魔女たちとは、日本で言うところの八百万の神だと思われます。つまり、この「ピンクの木曜日」とは、本来「神々が高原でお清めをする木曜日」ということでしょう。 「灰の水曜日」から4日遡ると、カーニバルの始まる「土曜日」。カーニバルは、辛い肉食の断食が始まる水曜日までの数日間を思い切り楽しもうという人々の気持ちが由来である、というのもよく聞く話ですが、はっきり言って浅い解釈だと思います。 イースターは春の訪れを宣言するお祭りです。春になれば、動植物が芽吹き、食料の確保に困ることもありません。それに至る46日間の四旬節は、肉を断食する期間でしたね。ということは、厳しい冬を越えるために貯えてきた干し肉などは、この「灰の水曜日」以降は、どのみち食べられないのです。ならば、この4日間で倉庫をカラッポにしてしまわないと、せっかく秋に貯えた肉が無駄になってしまうでしょう。 カーニバルというと、単純にお祭りを意味するような印象がありますが、カーニバル(CARNAVAL)のカルネ(CARNE)は、スペイン語では肉を意味します。知識が足りず、正確なところは解らないのですが、おそらくラテン語でも肉を意味するのではないかと思われます。つまり、カーニバルが始まる土曜日とは、本当は貯えを放出する「食肉の土曜日」を意味したのではなかったかと思うのです。 「春の女神、到来(日曜日)」 「神々の復活(月曜日)」 「懺悔(火曜日)」 「灰(水曜日)」 「神々による高原でのお清め(木曜日)」 「長く悲しい日、神(金曜日)」 「食肉(土曜日)」 カーニバルからイースターに至る、強く曜日を意識したイベントは、存在する全ての曜日をカバーしつつも、そうした曜日に重複が一切無い(漏れがなく、ダブリもない=MECE)のです。それぞれの曜日に特別な名前が与えられ、それぞれに重要な意味が隠されていることが解ります。 この事実を発見して以来、僕は、この47日間にも及ぶ一連のお祭りには、間違いなく1週間という7日間の繰り返し単位を巡る、壮大な神話が隠されているのだと信じているのです。何故、1週間は7日間でなければならなかったのか。その秘密がここにはある。これはきっと、宇宙創生の神話に違いないと妄想しております。おそらく、イベントの発生する順番にも意味があるので、これらを時間軸に沿うように並べ替えてみると、 「食肉(土曜日)」 → 罪深い行い?(カーニバル開始) 「懺悔(火曜日)」 → 罪の告白?(カーニバル終了) 「灰(水曜日)」 → 業火による罰を受けた?(断食開始) 「神々による高原でのお清め(木曜日)」 → 罪を洗い流すために神々が戦いを開始? 「長く悲しい日、神(金曜日)」 → 戦いもむなしく、神々が敗れ、死滅する?絶望? 「春の女神、到来(日曜日)」 → 母なる最高神が罪を滅ぼした?希望?(断食終了) 「神々の復活(月曜日)」 → 新たな神々が萌えいずる世界?(新世界の誕生?) どうも今の宇宙は、一度滅びた前の宇宙の上に成り立っており、再び罪を犯すことによって、今現在、我々が生きているこの宇宙を滅ぼしてはならないというような宇宙観が読み取れるような気がしますが・・・色々な妄想が湧いてきて、どうにも他のことが手につかないというのが最近の僕の生活なのです(笑)。 こりゃあ、久しぶりに『マスターキートン』でも読まないと駄目かな(笑)。 *** さて、僕が住む南部オランダは、北部オランダよりもカトリック勢力が強く、カーニバルのお祭りを皆で盛り上げます。そして、来週はカーニバル・ウィークで娘の通う学校はお休みです。この休みは、オランダ国内のカーニバル・パレードを見に行っても良いのですが、それは昨年もやったので、今年はロンドンに遊びに行くことにしました。月曜日の夜にロンドンに飛び、ロンドンで数日間を過ごします。 写真は、娘の通う幼稚園での1コマです。皆が仮装をして、魔女になります。スパイダーマンとかもいますが、それはご愛嬌(笑)。魔女たち、いや、次の宇宙創生を担う小さな神々たちです。このように、ヨーロッパに色濃く残るアニミズムは、多神教をベースにする我々日本人にとっては、とても暖かく感じられます。 (おわり) 追伸:「捏造の見抜き方-3」は、月曜日にアップする予定です。 ![]()
by NED-WLT
| 2007-02-17 03:56
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