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知識を得るため、情報を得るため、言葉を学ぶため、教養主義への憧れ、単純に面白いから、人生の役に立つから、魂が求めるから、暗黙知を形式知にできるから、などなど。どれも自分が読書をする理由を、既に読書をすることが習慣になっている人が語ることです。
これらの考察は、残念ながら普段は全く本を読まない人には響きません。だって、どの理由にもテレビという強烈な代替品があるからです。ご存知の通り、テレビにも主にドキュメンタリー番組を中心に素晴らしいプログラムが多数あります。魂を洗われるような、すばらしい映画もテレビで放映されています。教育番組、教養番組もあります。 では、テレビを観たいと駄々をこねる子供の要求を、僕は何故却下するのでしょうか。どうして僕はテレビをねだる子供に絵本を手渡し、読書の習慣を植え付けようとしているのでしょうか。それは、テレビを観てばかりいては、決して長期的な競争に勝ち残れる人間が育たないと感じるからです。今回は、その理由を僕なりに考えてみます。 2時間の会議を終えて、その内容を議事録としてメールで関係各所に報告するなんてこと、ありますよね。そういう時、まとめるのが上手な人が書くと、2時間の話が見事に数行に収まったりします。それで仕事に支障が無いレベルの情報が十分に伝わります。 その数行には含まれない情報にも、それなりに重要なこともあるでしょう。しかしだからと言って、関係者の皆が2時間の会議に出席していては他の仕事が進みません。議事録には、ドキュメンタリー番組よろしくその場の状況が詳細に記述されているよりも、むしろ余計な情報が贅肉として省かれ、要点だけが抽出されているほうが、仕事の効率も上がるでしょう。 その場に居て、五感を総動員して取得した情報を、数行の文章として圧縮する能力 これはまず、重要なことをより多く記憶しておくために必要となる能力です。動画よりも静止画、静止画よりもテキストのほうが情報のサイズが小さいという事実からしても、圧縮された文章は保存スペースをあまり食いません。同時に上手に圧縮された情報は、コミュニケーション効率を高めるための鍵となることは、先の議事録の例からみたとおりです。贅肉の削がれた重要情報を多く記憶し、効率のよいコミュニケーションをとるための引き出しが豊かな人材は、変化の激しい時代にあってもたくましく生きて行けると思います。 他人によって文章として圧縮された情報を、動画として脳内で解凍し再生させる能力 これこそが、最近はあまり強調されることが無くなった「想像力」という言葉の真の意味なのではないでしょうか。同じ短い文章でまとめられたメールから多くのことを引き出せる部下と、そうでない部下がいることは、皆様ご存知の通りです(笑)。想像力に欠けていると、偉大なる先人たちが残した膨大な量の社内文章から得られる内容もチョッピリということになってしまいます。 ところでテレビから飛び出してくる情報には、ほとんど圧縮がかけられていないからこそ、テレビは知的能力が開発されていない小さな子供でも楽しめるのです。しかし、そんなテレビにばかり時間を使っていては、大きな仕事をする上で必要な想像力、すなわち高度に圧縮された情報を解凍させる能力は育たないと思います。テレビよりは絵本、絵本よりは本で、圧縮された情報を解凍するというトレーニングをしておかないと、今後ますます増えて行く情報を効果的に処理しつつ時代を乗り越えて行く力が養えないと思うのです。 文章として圧縮されている情報を正しく解凍させる能力を身につけたとすれば、そこにはテレビと比較して、質において圧倒的に優位な情報の世界が開けています。その場の必要に応じて、より多くの良質な情報にアクセスできるということが競争優位の源泉であるとするならば、1冊にテレビ数年分ぐらいの内容を圧縮させることが可能な本というメディアを、ものの数時間で読解できる人間が有利となることは明らかなように思われるのです。 英会話の勉強においてスピーキング(発信)よりはリスニング(受信)が先ということと同様に、圧縮(発信)と解凍(受信)では、解凍させる能力、すなわち本を読む能力の開発がまず先に立ちます。同時に、良い文章にたくさん触れることで情報を解凍させる能力を磨いていると、自然に良質な圧縮の技術を学び取って行くことができます。ところで、ブログにエントリをアップするという作業は、もしかしたらこの圧縮技術の修得に最適なトレーニング方法かもしれません。 脳内に情報の圧縮、解凍ソフトウェアを組み込み、それを絶え間なくバージョンアップさせて行くという作業が、読書のユニークな本質なのではないかと考えているからこそ、僕は子供に読書の習慣を植え付けようとしているのです。個人的には、読書をすればするほど、脳という知識創造プロセッサの能力は高まると期待しています。 ■我が家の教育戦略: 第7条 家に本棚を作り、広い分野の本を集め、図鑑など気軽に親子で本を手に取ることで、子供が読書に親しめるような環境作りに配慮する。子供が自主的に一人で本を読めるようになるまでは、意図的に読書をしている親の姿を子供に見せるようにし、読書は生涯続けて行くべき大切な習慣であるということを、身を持って伝える。子供が小さい頃は、子供が読書に慣れ親しめるよう、絵本の読み聞かせを日課とする。 (蛇足1)読書vs.ネットについて。今のところはまだ文字情報が主流のネットは、遠からず動画が主流のテレビに似たものになって行くと考えられます。仮に文字情報が主流の座にいられるとしても、現時点では、本として出版される文章のレベルと、ネットで拾える文章のレベルには特にその質において無視できない差があると思います。とはいえ、図書館をまるごと文字情報に変えてしまうようなプロジェクトがもっと進めば、ネットの有用性が高まる事は、特に検索に優れるという点において明らかです。今のところは、文字情報としては、読書が主でネットが従ですが、将来的にはこの関係が逆転する可能性もあるでしょう(個人的には、あまりこの可能性を信じてはいませんが)。 (蛇足2)絵本vs.漫画について。漫画にもすばらしい作品があることは否定しません。しかし、漫画と絵本では、絵本のほうがずっと圧縮解凍のトレーニングには向いていると思います。何故なら、多くの漫画は絵と登場人物の台詞で構成されているのに対して、絵本は、絵が付いてはいるものの、その総数は漫画よりも圧倒的に少なく、絵が無くとも話が伝わるような状況説明文が中心で出来ているからです。絵本は、その性質がテキストのみで出来た本にかなり似ており、子供が段階的に読書に親しめるようになるためのステップとして最適となるようデザインされてきたと思います。そんなわけで、絵本vs.漫画、僕の中では絵本に軍配が挙がります。 (蛇足3)ちょっと古いんですけど、文部科学省の資料(pdf)によると、2001年に行われた調査では、日本の子供の月平均読書冊数は、小学生で6冊、中学生で2冊、高校生で1冊まで落ちることが解りました。逆に1ヶ月に1冊も本を読まなかった子供の割合は、小学校で11%、中学校で44%、高校では67%にもなります。 (蛇足4)この話を思いついたのは、料理の本を読んでいる最中でした。干シイタケをぬるま湯で戻す時には、浸透圧の影響でシイタケ内部の旨味が湯中に逃げてしまわないように砂糖を少し加えると良いという部分でヒラメイタのです。圧縮されたものを、元の状態に戻すという作業には、圧縮されるときに失ったものを追加するだけではダメで、そこに工夫が必要であることを知り、「これって読書経験じゃないか」となったわけです。まあ、世の中に本当に新しい考えなどそうそう無く、こうした読書に関する考察はどこかで既に述べられているとは思います。でも、このヒラメキ体験は、「イノベーションは、関連性の無い分野の知識から訪れる」という仮説を裏付けるもののようで、とても愉快でした。 本は、数時間で読めるようなもの・・・ばかりではありませんね(笑)。
by NED-WLT
| 2007-02-05 05:46
| 我が家の教育論
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