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必死になって、目の前の仕事に取り組むとき、僕たちには充実感が与えられます。こちらを「白」としましょう。
しかし同時に、そうした日々の仕事を「まるで意味のないこと」という具合に切り捨てようとする自分もいます。これを「黒」とします。 まず、ただひたすらに「白」で生きるような状態は、自分の人生に疑問を持たないということでもあり、きつくいえばバカです。 では、だからということで、無理やり暗い文学に浸るような「黒」だけで生きるのは、たった一度の人生がもったいないでしょう。こちらも、バカと言わざるを得ません。 だからということで、白と黒を合わせて「灰色」で生きればよいのかというと、それも違います。「灰色」であるということは、ウジウジと悩みながら仕事をするということであり、それでは仕事の成果がでるはずもありません。 成果の出ない仕事を楽しめる人間などいませんから、こうした「灰色」はいずれ「黒」に近づいていくでしょう。これまたバカというわけです。 思想家の浅田彰は、26歳のときの著作で、次のように述べています。 対象と深くかかわり全面的に没入すると同時に、対象を容赦なく突き放し切って捨てること。同化と異化のこの鋭い緊張こそ、真に知と呼ぶに値するすぐれてクリティカルな体験の境地であることは、いまさら言うまでもない。簡単に言ってしまえば、シラケつつノリ、ノリつつシラケること、これである。まず僕たちは、仕事であれ勉強であれ、目の前にあるものごとに全面的に没入する必要があります。つまり「白(ノリ)」であることを否定して、生きていくことはできないわけです。しっかりやることから逃げて、人生はないということです。 しかし同時に、僕たちはそうした自らを否定できるだけの「黒(シラケ)」を抱えていなければ、それはロボットの人生であり、人間として成長していくことはできないように思います。 浅田彰は、このように、白と黒を混ぜることなく合わせ持ち、その緊張の中にあることを「知」と呼んだのです。なんと優れた洞察でしょう。 僕は最近、この洞察に、ちょっとした追加をしています。それは、このような白黒は、より高次の白黒を得ることでしか解消できないということです。 センスや運、一夜漬けで勝利を手にしてきた人間は勝負弱い。僕はこれまで頭の回転が速く、要領が良く、勢いに乗っていると思われる人間と何度も戦ってきたが、ただの一度も負ける気はしなかった。それはなぜか。彼らと僕とでは迷ってきた量が圧倒的に違うからだ。学校は楽しい(白)という気持ちと、学校なんて行きたくない(黒)という気持ちは、どちらも真実でしょう。ですから、学校は通うに値するかということについて白黒をつけてしまうことは「知」とは言えません。 しかし僕たちは学校を卒業し、あらたに、仕事をしっかりこなそう(白)という気持ちと、こんな仕事はつまらない(黒)という気持ちの緊張を得ることになります。このとき、学校は通うに値するかという緊張が終わっていることが面白いです。 仕事のスケールが大きくなって行くにつれて、過去の低次元な緊張はどうでもよくなります。より解消の難しい白黒の緊張が得られるからです。 自分がお茶をだすべきか、そんな仕事は自分の仕事ではないとつっぱねるべきか。売れなくてもやるべきか、売れないから止めるべきか。従業員に高い給与を出すべきか、人件費を抑えて利益を確保すべきか。自社の利益を優先させるべきか、困っている人々を助けるべきか。 白黒のはざまで緊張を感じながら生きること、そして緊張そのものをより高次なものとしていくことが、人間として成長していくということなのではないでしょうか。 これと同じことを表現した言葉に「清濁併せ呑む(せいだくあわせのむ)」というものがあります。これは、清濁を「混ぜて」飲むという意味ではありません。本来は、清流も濁流も、どちらも受け止める海のありかたを表現した言葉です。 人間のすごさは、清濁併せ呑む海のように、白黒の矛盾をそのままに受け止めることができることです。白と黒をそれぞれ丁寧に掘り下げて、その緊張に眉を曇らせる姿こそ、人間なのです。 一切の決断をするなということではありません。ただ言いたいのは、安易に白黒の決着をつけたくなるとき(緊張から逃げたくなるとき)こそ、僕たちは「知」とはなにか思い出してみるべきだということです。 (原稿も書いていますよっ!) パパの料理、会心の一撃! ●無料メルマガ『人材育成を考える』もよろしくお願いします。 ●twitterもやってます:http://twitter.com/joesakai ■ 新刊発売中です! 新刊は『ビジネスでいちばん大事な「心理学の教養」』という本です。ビジネスにおいて特に知っておくべき心理学のキーワードを、マーケティングや人事など、関連する実務の分野にひもづけて整理してみました。自分用にメモとして長いこと管理してきたものだったりします。よろしければ書店などで手に取ってみてください。
by ned-wlt
| 2013-07-23 21:43
| 時事評論のまね
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