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Twitterのフォロワー数やMixiのマイミクなどを見ていれば明らかな通り、インターネットの世界は、ほんの一握りの「有名人」と大多数の「それ以外」に分かれています。
実は、こうした少数の有力な頂点(=ハブ)に多くのネットワークの構成要素(=ノード)が連結されているような状況が見られるのは、インターネットの中だけではありません。食物連鎖やタンパク質の相互作用、生体内の代謝、テロリスト組織や論文の引用回数など、多くのネットワークに共通して見られる特徴なのです。この特徴のことを特に、ネットワークの「スケール・フリー性」と言います。 スケール・フリー性を備えているネットワークの強みは、ノードの多くがランダムに破壊されても、どこかに代替経路が見つかり、ネットワーク全体としては、ノード間の連結(コミュニケーションや接触)が維持できるところにあります。逆に弱みは、ネットワーク内で連結が集中するハブがピンポイントで破壊されると、ネットワーク全体が深刻な連結上の危機におちいるということです。 食物連鎖で考えるなら、多くの種がランダムに絶滅しても、生態系全体への影響は小さいのですが、逆に食物連鎖のハブとなっている種(多くは生態系の頂点?)が絶滅すると、生態系全体の連結がおかしくなり、自然界のバランスが大きく変化してしまうということです。 さらに、ビジネスの世界も、これまでは一握りの大企業と大多数の中小企業で構成されてきました。実は、こうした企業間における取引にもスケール・フリー性が見られることがわかっています(杉山・本田・大崎・今瀬、2005)。これは、ランダムに発生する企業の倒産に対する「防衛戦略」を社会全体で持っているということでしょう。 当然、ある企業内における従業員間の関係にも、スケール・フリー性が認められるはずです。すでに、電子メールの送受信関係にスケール・フリー性が見られることは広く知られています。一握りのキーマンが、社内コミュニケーションのハブになっているという構造は、直感でも納得がいくでしょう。これも、ランダムに発生する従業員の退職への、組織による「防衛戦略」と考えることが可能です。 ここをもう一歩突っ込むと、キーマン(=優秀なナレッジワーカー)は、重要な情報のほとんどを、自分に連結されているノード(対人関係のネットワーク)から入手していることがわかっていて、企業経営においては、このネットワークを集中支援することが重要という指摘があります(Davenport, 2005)。 これまでの企業内では、こうしたキーマンだけが突出して給与が高かったり、極端に早く出世したりということは少なかったはずです。もちろん、ゆるやかにはそうした傾向も見られるでしょうが、Twitterのフォロワー数の倍率ほどではなかったでしょう。 その上、前野・大澤(2007)が指摘しているとおり、組織内のネットワークには、通常の観察からは見えない隠れたキーマン(黒幕)が存在しており、場合によっては、黒幕本人ですら、自分がキーマンであることに気がつかないケースもあります。キーマンと認知されていないのですから、その黒幕は、もしかしたら社内ではむしろ冷遇されているかもしれません。 さて。 インターネットの特徴は、個人の力を高め(=エンパワーメント)、国や企業など、あらゆる組織の枠を破壊(=液状化)てしまうことです。その向こう側にあるのは、ほとんど全ての個人がフリーエージェントとして、プロジェクト・ベースで仕事をするような社会だと言われています(例えば『フリーエージェント社会の到来 すぐそこにある未来は、個人事業主としての僕たち1人1人が、お互いを、時にライバル、時に協力者として、スケール・フリーに、グローバルに仕事(自分の居場所)を求めて戦うという世界です。そこでは、一部のキーマン(黒幕を含む)が多くの仕事をこなし、その他大勢はなかなか仕事にありつけない状態になるかもしれません。給与の格差も、今とは比較にならないレベルで開く可能性があります。 これは夢物語ではありません。ドラッカーはかつて「未来は既に身のまわりで起こっている」と伝えました。そう。怖いことに、国内では「echo」、世界では「Elance」といった、組織の枠を超えて個人がプロジェクト・ベースで協業することを加速させるようなツールが出現してきているのです。 これまで、国や企業、大学や研究機関、政府や自治体といった、あらゆる枠(=既得権)に守られてきた個人が、液状化する社会に出現する「完全に近い競争環境」で生き残って行くために必要なのは、いったいどのような能力なのでしょうか。そして、そうした社会の出現には、どのような功罪があるのでしょうか。このあたりが、今、僕が執筆している本のテーマ・・・だと思います(笑)。 (締め切りに間に合うかどうかは別として・・・) 参考文献 ・杉山浩平・本田治・大崎博之・今瀬眞(2005)、ネットワーク分析手法を用いた企業間の取引関係ネットワーク分析、電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク 105(113), 83-88 ・Davenport, T. H.(2005). Thinking for a Living: How to Get Better Performances And Results from Knowledge Workers. Harvard Business School Press ・前野義晴・大澤幸生(2007)、コミュニケーションから探る組織の見えない黒幕、人工知能学会論文誌 = Transactions of the Japanese Society for Artificial Intelligence : AI 22, 389-396, 2007-11-01 花 ![]() ●メルマガ『人材育成を考える』もよろしくお願いします。 ●twitterもやってます:http://twitter.com/joesakai
by NED-WLT
| 2010-11-10 23:05
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