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ネームカード
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先のエントリ「人間ってマルチタスクなものなのかも」にtwitettaさまからホーソン効果に関するコメントを頂戴しました。よい機会なので、備忘録としてこの重要な仮説について簡単にまとめておこうと思います。
古くから作業効率の向上、生産性の向上に関する研究というのは経営学ではとても重要で一般的なテーマとなっています。そうした研究の一つに、1927~32年の期間に、ハーバード大学の研究グループがウエスタンエレクトリック社のニューヨーク州ホーソン工場にて実施した「職場の照明の明るさ」が作業員の生産性に与える影響を調べたものがあります。「職場をより明るくすれば、皆が気持ちよく仕事ができるので、きっと生産性が高まるだろう」と考えてのことでした。ところが得られた結果は以下の通りだったそうです。 照明を明るくする → 生産性が上がった 照明を暗くする → 生産性が上がった この結果から導き出されたのは、照明の明るさが生産性に与える影響ではありませんでした。この結果が発表されたことで有名になった仮説は「人は自らが研究対象として注目されていると感じると生産性を高める」というものでした。自分の仕事が注目されている、自分はとても意味があり、ユニークな仕事をしている、自分は気にかけてもらっているのだという気持ちが生産性に大きな影響を与えるかもしれないのです。もう少し一般化させれば「人間は注目されているとやる気が出る」というところでしょうか。 中学・高校生の頃、体力測定ということで背筋やら握力やらを測定しましたね。自分の測定の番になったとき、友達がそれを間近で見ていたりすると、やる気が出たという記憶は誰にもあるのではないでしょうか。それが監視になってしまっては逆効果だと思いますが、人間は誰かから期待されることで、生きる気力を生み出すことが出来るのかもしれません。 この仮説が有名になる前の経営学は、人間をあたかも機械として考え、作業員の配置や機械的動作の速度などをパラメータとして計測し、その最適化を試みることで生産性を高めようとしてきました。しかしこの仮説が提唱されて以降の経営学は、「人間のモチベーションが生産性に与える影響」という、人間を人間として考えるアプローチを見出します(注1)。 実はその後のデータ検証では、「ホーソン工場ではホーソン効果が見られなかった」というショッキングな論文(注2)が提出されていたりするのですが、仮にベースとなっている実験がやや怪しいものである可能性があっても、この仮説が経営学に与えた視点は重要なものです。 (おしまい) (注1)もちろん、これによって機械論的なアプローチが全く無意味なものになってしまった訳ではありません。 (注2)論文は “Was There a Hawthorne Effect?”, Stephen R. G. Jones, The American Journal of Sociology, Vol. 98, No. 3 (Nov., 1992), pp. 451-468です。これによって「ホーソン効果」という概念そのものの価値が失われるということはありませんが、ホーソン効果のルーツを語る時には、どうもホーソン効果というのは、ホーソン工場での実験以前から仮説として存在した可能性が高いという視点も必要でしょう。 ![]() 「コーチングについて-1」 2005-12-14 ホーソン効果は実際の製造現場に入ると実感します。以前に生産管理も見ていた時、生産数がクリヤできなくて納品に支障が出た時、何も知らない私でも簡単に仕上り数を増やせる方法は、「私がラインの見えるところに立っていたり、ウロウロしている事でした。(特にランチ休憩後は効果的でした。)」まぁ 限界があるのですが・・・ベルトはダメ。セル生産だ。多能工だ。と 巷間色々言われていますが、作業者(人)のモチベーションが基本だと思います。 なるほど、こうした当たり前のように思っている事象も、 こうして論文と例えを用いて文章におこすと非常に高度な理論武装になりそうですね。 今のところ実務に生かすような職種ではないので・・・ ここ中国ではホーソン工場の例や、 日本のように、給与の変動無しで役職だけ上げる などの手法は通用しません。 やはりニンジン作戦や出来高給が効果的です。 *goldratt_comさま おっしゃるとおり、たとえ自分にはよく解らないことであっても、その人やその人の仕事に関心を示してやるということがモチベーションにとっては鍵なのです。企業の業績は従業員のモチベーションの関数なのに、意外とモチベーションというのは大切に管理されていませんよね。コスト削減もモチベーションにダメージを与えつつやったのでは、必ずしっぺ返しがあります。 *さむらいぶるーさま これまたおっしゃるとおり、ホーソン効果は文化的な背景が異なると作用の仕方も当然変わって来るでしょうね。重要なポイントだと思います。ただニンジン作戦とはいえ、ニンジンの本数にも限りがありますので、あの手この手の工夫が必要になりますね。とにかく従業員のモチベーション管理が、競合他社との大きな差別化要因となり得ることは明らかです。 <シンガポール首相による記者会見> 面白い。時間があればどうぞ。 http://www.spiegel.de/international/world/0 ,1518,489723,00.html ・シンガポールは創造的な人材の育成に注力する必要がある。 first, we need a lot more smart people because the more you have, the better you do. ・そのためには、魅力的な開かれた社会をつくるべきだ。 We have to have the right environment in Singapore, which is open, cosmopolitan, tolerant and connected to the world. You can't be closed off by yourself and then frozen and unchanged when the world is changing. It's not possible. ・ただ、教育の仕組みに理想モデルなど無い。経済も同じ。 I think there is no single model that works for us. [小国Swissの例] They are landlocked, yet they make marine engines, so that's something to learn from.(Jul 9, 2007 06:17:53 AM) 補足エントリ有難うございました。ホーソン効果の実験結果について、ちょっと怪しいところがあるというのは以前授業で聞いたことがありましたが、ソースを調べることまではしなかったので、今回のエントリは大変参考になりました。 またホーソン効果の実効性については、以前関わっていたBPOの業務で実感することが度々ありました。例えば、データ入力など基本的にチーム全体が毎日同じ業務を行うような案件でも、あるメンバーに追加のタスク(例えば日報の取りまとめや、連絡事項の回覧など、本来の仕事に差し障りのない程度のもの)を課すことで、何故かそのメンバーのデータ入力の生産性や精度があがるといったことはしばしば見られました。機械は誉めても伸びませんが、人間というのは、ちょっとしたきっかけでそのパフォーマンスを伸ばすことができるものですね。 そのさじ加減が難しいのでしょうが・・・。 <大統領選挙2008>面白いブログです。日本語の解説が秀逸である。 http://taste-of-union.blogspot.com/ *snowbeesさま お久しぶりです。いつも面白いサイトをご紹介いただきありがとうございます。シンガポールのお話も面白かったです。それ以上に、アメリカの政治・政策研究のブログはかなり充実の内容と見受けられます。これから、じっくり読んでみることにします。 *twitettaさま おそらく釈迦に説法になると覚悟していたので、何か少しでも参考になる内容があったとするならば僕としては嬉しいラッキー・ヒットです(笑)。 データ入力の例もかなり面白いですね。予想されるのは、追加のタスクを任された人の生産性は、追加のタスクを与えられた直後は気持ちよく上がるのでしょうが、時間と共にそれが徐々に他のメンバーの生産性にまた近づいていっちゃうという現象です。DRAMみたいなもので、リフレッシュが必要なんですよね。 いちいち人事部がこういう個々の追加タスクを考えてやることはできないのですから、結局、こうしたモチベーション管理の要は課長レベルのマネージャーに任されることになりそうです。しかし、これほど重要な案件が現場に投げられていて、経営レベルからは研修プログラムを準備するぐらいでほぼ制御不能というのはかなり恐ろしい気がします。 面白い書評ブログです。1日1冊を読破するという「気力」がスバラシイ。 <精神科医による書評> http://bestbook.livedoor.biz/archives/2007-01.html *snowbeesさま これまた面白いですね。早速お気に入りに登録しました。いつもありがとうございます。 <前頭前野を活性化させよ、川島隆太> http://doraku.asahi.com/hito/interview/html/070115.html どうすれば賢い子供が育つか?1)家庭の責任として生活時間をコントロールすること。とりわけ「早起き」が重要です。脳の機能を図ると、明らかに午前中の方がレベルが高い。*2)きちんとご飯を食べること。脳の重さは体重に占める割合はわずか2%だが、エネルギー消費量は体全体の約2割を必要とする。3)本を読むこと。*川島教授は、スエーデン留学中の教えを守り、今でも朝の6-7時には大学にでてきて仕事を始める。 *snowbeesさま
早起きというのは興味深いですね。釣り好きの僕は、朝が得意なので結構早起きです。だいたいいつも朝6時ごろからネットを徘徊したり、本を読んだりしています。
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