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大分以前になりますが、前回の「若年層の失業と希望格差について」では、若年層の失業が具体的にどのような弊害をもたらすのかについて考えました。今回は、ではなぜ若者ばかりが失業してしまっているのか、その構造的な理由について考えてみます。まず、総務省統計局から、日本の人口統計(2003年10月1日)をピックアップします。読みにくい場合は総務省統計局のリンク先を参照してください。
日本の雇用制度として忘れてはならないものに、年功序列と終身雇用があります。最近ではこれも崩れてきているとも言いますが、あくまでそれは若年層での話し。実際はまだまだ、特に勤続年数の長い高齢の社員にとってはゆるぎない制度であることは、おそらく皆様が肌で感じておられるところだと思います。実際に、会社に長く貢献し、その発展を支えてきた方々ですから、そうそう悪く扱えるものでもありません。 団塊の世代の社員の特徴としては、数が非常に多いということだけでなく、年功序列によって平均給与が一般に高いということも挙げられます。とはいえ、会社が人件費として使える予算には限りがありますから、別の部分で、団塊の世代の高止まりした人件費を補わないといけません。それが、ベースアップの縮小や、ボーナスの抑制、ついには若年層の正社員としての雇用抑制につながっているのです。近年の年功序列を廃した実力主義とは名ばかりで、要するに人件費の予算が足りないという話なのかもしれないのです。特に、個人的には日本社会の、派遣社員やアルバイトの人たちへの不当な労働条件の提示には激しい怒りを感じています。僕自身はぬくぬくした生活をしているので、代弁者としての力はまったく持ちえませんが、日本の方向を決められる諸先輩方は、もっと若年層を見るべきだと強く訴えたいです。 希望的観測として、あと数年もすれば団塊の世代の定年退職が始まり、企業への人件費負担が軽減されるので、若年層の正社員への採用が再び開始されるという考え方があります。働き手がむしろ足りなくなるという指摘は、最近「2007年問題」として知られ始めています。 しかし僕は、この観測はどうも期待通りスムーズには実現しないのではないかと感じています。なぜなら、平均寿命がこれほどまでに延びた今日、団塊の世代の方々には、定年退職後にも働く能力も意欲もあると思うからです。さらに日本には年金不安があるのですから、彼らの多くが、実際には引退しないかもしれません。例えば、産経新聞(Sankei Web)2005年6月9日版の記事によると、高齢者の約3割が「年齢に関係なくいつまでも働きたい」と答えているそうです。注意したいのは、この年代の約3割というと、人口にしたらかなりの人数だということです。 きっと、定年退職する団塊の世代の多くの方々が嘱託やアルバイトとして元の企業や関連企業に比較的安価に再雇用されることになるでしょう。年金不安がある日本で定年する人にとっては、同じ職場の慣れ親しんだ仕事で小遣いを稼げるので吉。企業にとっては、企業の能力を維持したまま人件費を抑えられるのですから大吉です。団塊の世代が一旦退職しても、退職者が本当にもう働きたくない、働かなくても大丈夫と考えていない限りは、若年層にとっては数少ない職を得るに当たって、経験が豊富なのに人件費が安い強烈なライバルが増えるだけかもしれません。非常に残念ですが、これは椅子取りゲームの世代間競争に他なりません。 強調しておきたいのは、この状況は若年層や、団塊の世代の方々の直接の責任ではないということです。この2つの世代は、明らかに世代間競争のライバル関係になって来ていますが、それを生み出したのは日本という大きなフレームです。ここにメスを入れずに、何が解決するというのでしょう。 近年、日本政府においては、沈みつつあるタイタニック号の中で、机の配置換えをするような行動ばかりが目に付きます。もう、限界に来ていることを知っている人はこれほど沢山いるのに、何故に本当に必要なアクションが取れないのでしょうか。最終的にはアメリカからの外圧で変わることになるのかもしれませんが、やはり日本を愛する日本人としては、内側から変わって欲しいという希望があります。次回は、そうした日本を内側から変えることになるかもしれない圧力について考えてみたいです。 ■追記(2005年10月30日) 2005年10月29日の産経新聞のネット記事によると、予想どおり、60歳以上の定年退職者ばかりを派遣要員として採用するような企業が出てきているようです。こうした企業が、スキルのある人材を安価に供給することで、若年層の給与が伸び悩むことになるのは明白だと思います。これからのキャリア・プラン策定には、こうした値崩れしつつあるスキルとは違ったものを身に付ける戦略、すなわち「差別化」がキーワードになりそうです。
by NED-WLT
| 2005-07-11 06:14
| 時事評論のまね
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