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前神戸大学教授で流通科学大学学長の石井淳蔵氏による著書『ビジネス・インサイト』の記述をベースにして、ケースメソッドにおける「最大のピットフォール」を考えます。
まず、本書『ビジネス・インサイト』の根幹となる主張は、「イノベーティブなビジネス・モデルを生み出す力(ビジネス・インサイト)は、哲学者ポランニーが言う「対象に棲み込む」という行為を通して高めることができる」というものです。この「対象に棲み込む」とは、 ポランニーがいう「対象に棲み込む」とは、結局、ある対象があったとして、あらかじめ何か既存の視点でもって理解しようとするのではなく、その対象との距離を縮め、そのあらゆる可能性を既存の視点に影響されることなく把握してしまおうというプロセスである。 ということです。さらに、この力を養うためには、ケースメソッドが最適なトレーニング方法ではないかというのが石井氏の主張であり、ここが、僕が本書に特に強く共感するところです。石井氏はさらに、このトレーニング(ケースメソッド)をできる限り有効なものとするために注意しなければならないのが「上から目線を避ける」であると言います。ちょっと長くなりますが、さらに引用します。 討議するに当たっては、「その当時のその会社の当事者、たとえば経営者あるいは彼らに助言を与えるコンサルタントになったつもりで、どうしたらよいのか考えよう」というケース討議のルールを徹底させることが重要だ。そして、「もし、あなたがこの当時、この会社のトップなら、どういう判断をしますか?」、「その経営者と同じ、1950年代の世界に身を置いたとして、この経営者と違った判断ができますか?」と質問する。これがケース討議を通して一番大事な質問だ。言うまでもなく、前章のポランニーの知の暗黙の次元で詳しく述べた、人(当事者)に共感するあるいは棲み込むプロセスだ。その姿勢をまず学生に要求する。ケース討議に先立ってあらかじめ、「上から目線」の意見が出ないようにしておかないといけないが、ケースに書いてある企業の歴史や業界の競争の経緯を入念にたどるのは、言わず語らずのうちにこの「上から目線」を避ける一つの工夫である。 ケース教材の記述には、普通「まるでばかげた判断」が含まれていて、学生たちは鬼の首を取ったかのように(上から目線全開で)そうした「ばかげた判断」を攻撃しがちです。しかし、こうした「簡単化された議論」にグループのフォーカスが集まってしまうと、「ケース教材をしゃぶりつくす」レベルには至れず、グループの学びも極端に少なくなってしまいます。 たいがいケース教材に描かれている当事者は輝かしい経歴を持っていて、実際に会ってみれば、多くの学生よりも優秀なビジネスパーソンだったりします。学生がこの点について十分に謙虚になれば、自分よりも優秀な当事者が「ばかげた判断」をせざるを得なかった「背景」に興味が向かうはずです。 当然、ケース教材には、この背景を探るのに十分なヒントが含まれていなければなりません。さらに優れたケース教材の場合は、このヒントが上手に隠されていたりします。そうしたケース教材を読み込むときは、さながら、探偵モノの小説を読み解くような楽しさが味わえます。 深くケースの背景に通じると、ケースの当事者が下した判断の「合理性」が理解できるようになります。そして学生は、当事者としては合理的な判断が、客観的には「ばかげている」という矛盾に恐怖するのであり、そこに修羅場の追体験が起こるのでしょう。 この修羅場の追体験のクオリティーを評価することが、ケースメソッドの教育効果測定にとって最も重要なものではないかと思うのです。 (おしまい) 今晩の下から目線 → twitterもやってます:http://twitter.com/joesakai
by NED-WLT
| 2009-10-01 00:33
| ケースメソッド
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